かつぬま朝市ワインセミナーレポート by篠原シニアワインエキスパート



第34回ワインセミナー 20100801

参加者:県外9名、県内0名  計9名

講師:大山ソムリエ、篠原シニアワインエキスパート
アシスタント:のぶ子さん

ワインリスト

1、勝沼のあわ2009 メルシャン
2、甲州ヴィンテージ2006 勝沼醸造
3、ソレイユ ルージュ・クサカベンヌ 2009 旭洋酒(有)



料理
1、いかくんマリネ
2、お刺身コンニャク+甘味噌
3、ドライソーセージ+ジャム
4、えっ! なにこれ?サンド  その2
5、桃のシャーベット

セミナーの内容
1、甲州ぶどうのお話
2、甲州種ワインのお話
3、ワインテイスティング
4、赤ワインの香りについて

レポート
今年の梅雨は長雨で雨量が多く、また梅雨明け後の高温により、我が家の甲州ぶどうが大変な事になっています。この様な天候で、地域全体に「ベト病」というぶどうの病気が発生してしまったのです。ぶどうの粒や梗と呼ばれる軸の部分が黒くなって、ほうっておくと病果が房全体に広がり、枯れてしまいます。これを少しでもくい止めるために、ハサミで病果を一粒一粒とり除く作業をしました。これでベト病がストップしてくれるのを祈るばかりです。


8月の朝市は猛暑の朝市となりましたが、それでもワインセミナーには、名古屋、東京、神奈川など遠くからのお客様がやって来てくれました。

まず、大山ソムリエによる、甲州ぶどう・甲州種ワインのお話と、お待ちかねのワインテイスティングです。今回は、シャトーメルシャンの「勝沼のあわ」をテイスティングしました。甲州ぶどうから造られたスパークリングワインです。

新しい造り方で、ビン詰め直前に特別な機械でワインに炭酸ガスを溶け込ませて、その後スパークリングワイン特有の厚みのあるボトルに詰める方法、炭酸ガス注入方式で造られています。5気圧のガスですので、グラスの底から勢いよく立ち上がる泡は見ていて涼しげで、爽やかな味わいと共に、この猛暑の中で一瞬暑さを忘れさせてくれます。つめたーく冷やして飲むと最高です。

2番目のワインは、このワインセミナーのハウスワイン、甲州ヴインテージ2006です。甲州種のワインの味わいは、いつ飲んでもほうっとする、これを飲むと落ち着く優しい味わいですね。晩酌にしたいワインです。3番目のワインは、ソレイユ ルージュ・クサカベンヌ2009です。品種はマスカットベリーAです。私篠原が、「赤ワインの香り」についてお話をしました。そしてこのワインの特徴的な香りを皆さんに見つけてもらいました。イチゴ、タルなどの声があがります。みんな正解です。が、あとひと声、見つけて欲しい特徴的な香りが出てきません。そこでヒントを。京都・・・八ツ橋と言ったところで、シナモンとかニッキという声が掛かりました。そう言われてみれば、あるあるという感じで皆さんうなづいていました。     

そして、今回皆さんに特に喜んでいただいたのは、試食用のおつまみです。朝市出店者の「ゆりの台所」さんが、特製の「オムギョウザ」(ギョウザの中身が、ふわふわの玉子焼きでくるんであるオムレツで絶品です)を差し入れしてくれました。ケチャップがかかっていて、もちろんこのままで美味しいのですが、折角ですので、パンにはさんで、「えっ!なにこれ?サンド」第2弾として皆さんに味わっていただきました。とても美味しかったです。そして、またまた有難い差し入れが朝市会の小澤氏からあったのです。この季節、この土地ならではの桃のシャーベットです。桃のシャーベットに甘口のワインを掛けても美味しいですね。この猛暑の中でなんと有難い差し入れだったことでしょう。                              

今回のセミナーのように、ワインは形式にとらわれないで、楽しく飲みましょう。色々な食材と合わせてみたり、ゲーム感覚でワインの色、香り、味わいを自分の言葉で友達に伝えてみたりしましょう。そう、ちょうどケータイで、今飲んでいるワインの美味しさを友達に語るときのように。少しでもそのワインの美味しさが相手の方に伝われば、それはもう、あなたの素晴らしいテイスティングコメントです。是非楽しんでください。

サプライズ、二度あることは三度あるではありませんが、またまたサプライズが。ルバイヤートワインの大村社長が朝市会場に来られていたので、早速ゲスト出演の交渉を。特別出演で、2009年のワインの出来栄えや、最近のワイン事情などを、ワインの造り手から直接聞くことができてとても有難かったです。                             
猛暑の中のワインセミナーでしたが、皆さんのご協力で、心がいっぱいに満たされたセミナーでした。