第43回かつぬま朝市ワインセミナーレポート

2011.10.02    





参加者 県外25名、県内4名 計29名
講師
大山シニアソムリエ/篠原ワインエキスパート
アシスタント
のぶ子さん

ゲスト
蒼龍葡萄酒(株)社長  鈴木様

ワインリスト
1、シトラスセント 甲州 2010     蒼龍葡萄酒(株)
2、デラウエア 初しぼり          〃
3、山梨のベリーA 2010樽熟成       〃
4、甲州一升びん 2009         新巻葡萄酒(株)

料理
1、お刺身こんにゃく季節の野菜添え+甘味噌
2、カナッペ(ドライフルーツ)
3、カリフラワーのピクルス
4、クラッカーサンド
5、ぶどう(甲州・マスカットベリーA)

セミナーの内容
1、甲州ぶどうのお話
2、甲州種ワインのお話
3、ワインテイスティングの方法
4、蒼龍葡萄酒(株)社長 鈴木様のお話

レポート
ぶどうの産地勝沼で最大のお祭り「ぶどうまつり」の翌日の朝市です。きのうからのお祭り気分で、朝早くから大勢のお客様でにぎやかにぎやか。我がワインセミナーも過去最高の予約をいただきました。本日も盛りだくさんの内容で時間内におさまるか非常に心配です。            



さてきょうも張り切っている大山シニアソムリエ、順調なすべり出しです。「このセミナーに前にも参加された方、手を上げてください。」何人かの手が上がりました。初めて参加された方の為のワインへのいざない。リピーターの方には聞きなれたお話ですが、内容を濃くして、更にていねいにお話します。

つづいてワインテイスティングに入り、今回メインのワインが配られます。
「シトラスセント甲州2010」は、今年7月に行われた「国産ワインコンクール2011」の甲州辛口部門で、見事最高の金賞とカテゴリー賞を受賞したワインです。ボトルに輝く2つのメダルを指しながら、「もうお店では完売で、手に入らない貴重なワインです。」と大山さん。スワリング(グラスを回してワインの中に空気を取り込む)すると、白いお花や柑橘系の香りが華やかに立ち上がってきます。そしてまさに香りにぴったりのさわやかな味わい。かぼすやゆずをかけた新鮮な白身のお魚が頭にうかびます。この素晴らしい「香り」の説明を聞きながら、皆さん真剣にテイスティングしていました。 

そしていよいよ本日のゲスト、蒼龍葡萄酒(株)鈴木社長のお話です。



お話の中心は何と言っても先ほどテイスティングした「シトラスセント」です。



甲州ぶどうの成育途中で、一般的に行われている「ボルドー液(生石灰と硫酸銅の水溶液)」の散布は行わないこと、またぶどうの収穫時期を通常の生食用の収穫時期より早くすること、発酵に使う酵母を選択することなどなど、詳しいお話を聞くことができました。金賞を受賞して一番喜んだのは、やはり従業員の皆さんだそうです。日々おいしいワイン造りを目指して努力しているそうですが、この受賞によって、更に自信をもってワイン造りに励むことができますとおっしゃっていました。また来年も連続受賞を期待します。



2番目のワインは「デラウェア 初しぼり 蒼龍葡萄酒(株)」です。今年収穫したぶどうで一番早く造られた新酒で、フレッシュで本当にフルーティー。さわやかな味わいのやや甘口の白ワインです。おつまみのいちじくジャムサンドと合うと思います。



3番目のワインは「山梨のベリーA 2010樽熟成 蒼龍葡萄酒(株)」です。山梨県産のマスカットベリーAを使い、オーク樽で熟成されたこのワインは、果実味たっぷりで酸とのバランスも良く軽いタンニンも心地良く感じられます。このワインも「国産ワインコンクール2011」で銅賞を受賞しました。おつまみのドライフルーツのカナッペ・メイプルシロップ掛けに合うと思いますが、おうちでは照り焼きチキンなどと合わせてみたらいかがでしょうか。



最後のワインはお待ちかねの勝沼流一升瓶ワインの登場です。地元の農家さんが、自慢の甲州ぶどうをワイナリーへ持ち込んで、自分達でしぼった「甲州 一升瓶2009 新巻葡萄酒(株)」です。もちろん茶碗酒です。グラスと湯呑茶碗で飲む味わいの違いを感じていただきました。「やっぱり器は大事ですね。湯呑でいただくととても落ち着きます。」と女性の方の感想です。




大勢の参加者で大賑わいのところでしたが、途中時間をさいて、一人の女性の紹介を、朝市会長の高安さんからしていただきました。



山梨でピッツァの専門店を開きたいという亮子さん。スリムで可愛らしい彼女のどこからそのパワーがでてくるのか、何としてもやり遂げたいという決意に、朝市として、またワインセミナーとして起業の応援をしていくことになりました。空き店舗でピッツァのお店に良さそうな物件があったら教えてくださいというお願いをさせていただきました。さっそく何人かの参加者から「頑張ってね」とはげましの言葉をいただいたようです。きっと力になることでしょう。

朝の内はくもり空だったのがいつしかカンカン照りの青空になり、日傘をさしたりタオルで顔を覆ったり、暑いほどのお天気になりました。ぎゅうぎゅう詰めのワインセミナーでしたが、袖振りあうも多生の縁、ということでお許しいただいて、またぜひお越しいただきたいと思います。   
次回はもう11月で当セミナーも今期最終回となります。11月3日は甲州など山梨ワインのヌーヴォー解禁日です。出来立てほやほやのフレッシュなワインをもって朝市ワインセミナーをやっちゃいます。きっとまた賑やかなセミナーになるでしょう。おたのしみに。