火がつかない
2月朝市極寒の朝、多少遅刻気味で登場した小澤氏。「まいちゃったよ、七輪つぶしちゃた」

ご存知のとおり七輪は珪藻土で出来ている。珪藻土はプランクトンの死骸が堆積した土。だから気に入らないことがあってスコップで一撃をくれるといとも簡単に壊れる。こわれた七輪にライダーキックをお見舞いすると簡単につぶれる。


だからといって小澤氏、あてにしていた七輪が来なきゃ朝市汁はどんどん冷たくなっちゃう。それに用意した缶のお茶もこの冬空では冷たすぎる。

まあいいや、とりあえず私が持ってきたミニ七輪を使って・・・それより大事な火おこし。早く火をおこさないと。机の準備や看板立てもやらないと・・。すると小澤氏バケツに空気穴をあけてその中で火をおこすという。

というわけで今度は穴をあけるとんがったものを探し始めた。テントのアンカーの金具を使ってどうにかバケツに穴が開いた。

さあここで火おこしだ。ところが・・・少量の新聞紙を丸めただけでは炭に火が付かない。遠目で見ていた素人の私にも「こりゃ当分つかないなあ」そんな、そんな雰囲気だった。

無謀にも着荷剤すら用意せず砕けては散り砕けては散り、果敢にトライする小澤氏であった。

しばし格闘した小澤氏。おもむろに立ち上がり草むらへ走りこんだ。冷え切った体が生理現象でももようしたのか・・

するとにこにこ戻ってきた。片手には一掴みの枯れ草だ。そうか・・・新聞紙着荷をあきらめ枯れ草による作戦に切り替えようとしたのであった。しかし・・・

すでに30分を要した火付け作業はいまだ成功をみず。他の準備にも取り掛からなくてはならない時間になってきた。

そこで小澤氏。あとは看板設置から戻った甘利氏と陽一に任せ、頭をポリポリかきながら火つけ場を去っていった。


平成18年2月
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