田草川調査隊
サマーチャレンジ2004 レポート
昨年から数えて3回目の田草川調査です。今回は夏休みということもあってサマーチャレンジ2004と銘うって子供たちに積極的に呼びかけました。
今回の調査地点は、鴨居寺橋下流・伏木橋・日休橋です。
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水質調査班
パックテスト・アクアチェックによる水質検査班
水質調査班は地元の高校生で編成されました。今回はアクアチェックとパックテストを行いました。
皆さん経験者なのでまちプロの指導者ぬきでも作業がどんどん進みます。
調査地点 鴨居寺橋下流 伏木橋
(ひうが側)
伏木橋
(排水口)
日休橋上流
時刻 9:10 10:06 10:22 10:53
気温 水温 30℃ 25℃ 32℃ 24℃ 32℃ 23℃ 31℃ 22℃
COD(mg/L) 4 5.5 7 3.5
リン酸(mg PO4 3-/L) 0.4 0.3 0.4 0.3
アンモニウムイオン(mgNH4+/L) 0.3 0.6 0.5 0.2
亜硝酸性窒素(mg/L) 0 0 0 0
硝酸性窒素(mg/L) 4.5 5 1.5 5
総硬度(mg/L) 110 120 50 120
総アルカリ度(mg/L) 30 40 40 30
pH 7.0 6.8 6.8 6.8
m
○水が濁っている
○魚がたくさんいる
○背丈ほどの草がたくさん
○くさい
○水が濁っている
○くさい
○泡立っている
○ごみがある
○草がたくさんはえている
○水は澄んでいる
○草がたくさんはえている
@CODの値が高い(特に伏木橋排水口・その他も全体的に高い)
Aリン酸やアンモニウムイオンもやや出ている
B亜硝酸窒素は0だが硝酸性窒素は比較的高い

水生昆虫班
佐藤隊長お手製のざるで水生昆虫をかき集めます。
石を持ち上げてトビケラを採取、図鑑と見比べます
調査地点 鴨居寺橋下流 伏木橋
(ひうが側)
日休橋上流
時刻 9:10 10:06 10:53
気温 水温 30℃ 25℃ 32℃ 24℃ 31℃ 22℃
きれいな水に生息 サワガニ 7
ナガレ・ヤマトビケラ 11
少し汚れた水に生息 トビケラ類 3
カゲロウ類 7 3
きたない水に生息 ヒル類 11 13 3
ミズムシ 1
サホコカゲロウ 4
サカマキガイ 3
大変きたない水に生息 セスジユスリカ 2 21
判定した水質 きたない水 大変きたない水 きれいな水

魚班
地元中学生と小学生で編成された魚班、みんなマジです。
前日の雨の影響か水量が多く、いつのまにか皆、腰まで浸かって奮闘。
蛍のえさカワニナ サワガニ コオニヤンマ
調査地点 鴨居寺橋下流 伏木橋
(ひうが側)
日休橋上流
アブラハヤ 70(3-5センチ) 20(5-8センチ) 27(7-13センチ)
シマドジョウ 1(6センチ)
サワガニ
カワニナ
コオニヤンマ
アブラハヤ (「やまなしの魚」やまなし淡水魚研究会編より引用)
 Phoxinus lagowski steindachneri
 コイ科
 全長 13p
 形態 ウグイに似ているが、体側中央に黒い帯が縦に目立つ。ウロコが小さく、体表がヌルヌルしているため、アブラハヤという名前がついた。成熟した雌は吻がへら状にとがっている。県内では「アブラッパヤ」「マグソッパヤ」とも言われる。
 分布 日本では、青森県から岡山県にかけて分布し、県内では、河川の上・中流域に生息する。
    川では主に底層で生活し、雑食性で水生昆虫や流下物、付着藻類をえさとしている。この魚は、煮ても焼いてもうまくない。

シマドジョウ
 Cobitis biwae
 ドジョウ科
 全長 6〜8p
 形態 6本のひげを持ち、体色は肌色、体側には、円形又は楕円形の黒色斑紋がある。
 分布 日本固有種で北海道・九州・沖縄を除く日本全国に分布する。県内でも、中流域を中心に幅広く分布し、砂底か砂礫底に生息し、砂中にもぐることもよくある。底生生物やデトタリス(生物の死骸、分解物、微生物の総称)を餌としている。産卵期は5〜6月ごろ。
  地方によって体の斑紋が異なり、美しいものは観賞用とされることもある。

スナップ 他スナップへ
NHKも取材に来ました 照れるなあ どうも坂を下るのが苦手
四季の里から参加の小学生 車にひかれて壊れたストップウオッチ 長靴の中もチャポチャポ
カワニナとコオニヤマのヤゴを見入る もうパンツまでびしょびしょ 時にはロープを使って川におりる

終わりの会で参加者から感想をいただきました

水質調査班
○水質調査はけっこう簡単にできた
○勉強になった
○道具を壊された
○暑かったけど楽しめた
○川の水がきたなかった
○班長の役目を果たせたか不安

水生昆虫班
○色々な水生昆虫が見られてよかった
○大変だったけど楽しめた
○川に入れて楽しかった
○見たことの無い昆虫が見られた
○川の生物を勉強したのは小学校以来

魚班

○思ったより魚がいた
○川に入って楽しめた
○暑かったが大勢で楽しかった
○勉強になった
佐藤隊長メモ
■全体の特徴として、魚も水生昆虫も種類が少ないことがいえる。理由は不明。

■前回調査より水質が向上しているのは、前日、前々日の雨により水量が増えて濃度が薄まったということが考えられる

■日休地点ではサワガニもたくさん生息し、水がきれいであるということが実感できた。しかし一方でヒルも生息し生活排水の影響も無視できない。またカワニナやコオニヤンマの生息も確認された。

■伏木橋地点では水もにおい、ゴミも目立ち、汚染が進んでいることがわかる。

■重川との合流地点にある鴨居寺橋地点では伏木橋地点に比べ水質の向上が見られた。下流に流れるに従い汚濁物質の濃度が薄められることと、自然の浄化作用によるものと考えられる。

そしてひとつの目標ができた・・・
田草川を安心できる遊び場にしよう!
そこには蛍が飛び交い、故郷の魚がいっぱい。
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