サマーチャレンジ2010〜〈環境保全活動〉

環境保全調査「川ある〜き」調査結果
20100729



魚調査結果

種類 尾数 割合(%)
重川 アユ 7 10
オイカワ 29 41
カワヨシノボリ 30 42
カマツカ 2 3
シマドジョウ 1 1
アブラハヤ 2 3
サワガニ 3 50
ヤゴ 2 33
ツチガエル 1 17
種類 尾数 割合(%)
田草川 アブラハヤ 278 99
カワヨシノボリ 4 1
ツチガエル 8 100

●魚類調査
 ○重川:投網2回、小中学生約15名が手網で約20分採捕を行った。投網は重川本流で、手網は合流直前の塩川で行った。
 ・重川で生息が推定される魚類は、ほぼ採捕された。アユは重川本流のみで、それ以外の魚種は塩川で採捕された。
 ・6種類の魚類以外に、サワガニ、ヤゴ、ツチガエルも採捕され、多様な環境が存在していると考えられた。
 ・採捕魚の全長測定結果から、カワヨシノボリを稚魚(当歳魚)と成魚に分けることができ再生産していることが確認された。

 ○田草川:投網1回、小中学生約15名が手網で約20分採捕を行った。
 ・田草川で採捕された魚種とその組成は、昨年とほぼ同じ状況であった。
 ・際干された魚がアブラハヤに偏っていたのは、いろいろな河川環境(物理的、水質、放流)が関係していると思われた。

 なお、反省会において、昨年の意見(別紙参照)に加え、@子供たちのワークショップにおいて、調査結果の取りまとめだけでなく、今後の対策についても検討してもらうこと、A反省会の意見を取りまとめ、来年の事業に向けて改善を図ること、B子供たちのワークショップに飲食がない、反省会も飲食がないものにすることを事務局へ要請した。


山梨県水産技術センター 大浜

水質調査結果
検 査 内 容


日時  :平成22年7月13日 火曜日
天候  :曇り
河川名 :塩川、重川、鬢櫛川、田草川
検査項目:COD(化学的酸素要求量)
甲州市
環境保全活動『川ある〜き』
事前河川調査結果報告

平成22年7月20日
潟<Cキョー
COD概略の目安 (r/l)
COD値 0〜2 2〜5 5〜10 10〜
評 価 きれいな水 汚染がある 汚染が多い 汚れた水

量がCODなのです。簡単に言えば、「水中に含まれている汚れ」をおおまかに数値化したものです。
COD値が高いということは・・・水中の酸素を消費してしまう物質がたくさん入っています。生活雑排水、工場排水など汚水混入の可能性があります。つまり汚れているということ。水中の物質が酸素を奪ってしまうので、水中の酸素が足りなくなり、魚など生物がすめなくなります。また、自然浄化作用も止まってしまいます。
塩川 上流 中流 下流(重川合流)
採水場所(aj 14:10(塩山橋周辺) 14:00(県営住宅横) 1350(塩川合流点)
COD(r/l) 3.4 4.1 3.5
評 価 汚染がある 汚染がある 汚染がある
重川 上流 中流 下流
採水場所(aj 13:10(さくらはし) 13:30(熊野橋周辺) 14:45(鴨居寺橋)
COD(r/l) 3.5 4.0 4.4
評 価 汚染がある 汚染がある 汚染がある
鬢櫛川 上流 中流 下流
採水場所(aj 11:30(落合橋) 11:15(簀の子橋周辺) 12:00(大塚橋)
COD(r/l) 3.0 3.3 3.9
評 価 汚染がある 汚染がある 汚染がある
田草川 上流 中流 下流
採水場所(aj 上流  11:00
(小田橋)
中流  10:15
(伏木橋周辺)
下流  10:35
COD(r/l) 3.7 3.5 3.5
評 価 汚染がある 汚染がある 汚染がある
【考察】
今回の採水では、「汚染が多い」に該当する河川はなかった。 COD平均値3.7(r/l)上流〜下流へと数値の変動幅が少なかったのは、前日からの降雨の影響があったものと推察する。また、臭気については、下流にくだるにつれ生臭さが感じられたが、上流では、ほぼ無臭に近い状況であった。
甲州市・重川 BOD比較 参考資料
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
昭和60年 4.0 2.0 2.1 2.4 1.4 1.6 2.0 2.2 3.3 2.4 5.0 4.0
平成20年 1.6 1.3 1.3 0.9 0.5 0.8 1.5 0.9 1.0 1.7 1.0 1.3
単位: mg/l
BODは生物化学的酸素要求量 で CODは化学的酸素要求量のことです。 

CODは測定場所が湖沼・海域などの「水の流れがほとんどないところ」(=「停滞性水域」といいます)で測定されます。人間の生活において発生する様々な化学物質(洗剤中の窒素・りん、肥料にも入ってます)がそこに残ってしまい、太陽光線を浴びたり(「光合成」といいます)、温度の影響などで汚くなってしまいます。(「富栄養化」といいます)ですからそういう影響の原因になる化学物質を酸化分解するのに酸素はどれだけ必要になるのかを測定するのがCODです。
BODは河川で測定されます。湖沼・海域とは違い、停滞性ではないので化学物質による汚染はありませんが、それ以外の微生物による汚れが気になるところです。微生物が多ければ多いほど、酸素を要求する量が高くなりますのでBODは高くなります。
以上がBODとCODの違いです。


調査隊からのメッセージ

重川と田草川の調査、川あるーきはいかがでしたか。
田草川の伏木橋のところで川の話をしましたが、もう少し説明をさせてください。

私たちは8年前からこの田草川の調査を行ってきました。地元の川はきれいであってほしいと願っているからです。

自分たちが住んでいる地域を人だと思ってください。そしてその地域を流れる川を血液を流す血管だと思ってください。そして流れている水は血液です。血液は体中に人が生きるため動くために必要なものを体の隅々に運びます。

皆さんがもし体の具合が悪くなるとこの血液を調べて体の健康状態を調べます。血液がドロドロして血管の周りに油がこびりついていると血管が詰まって血液が止まってしまいます。そうすると人は動けなくなって死んでしまうこともあります。

川も同じなんです。上流で油を流したとしましょう。その油は流れの弱いところにこびり付き、住んでいた魚が住めなくなってしまいます。川が汚れているということは血液が汚れていると同じことで地域に必要なものが届きません。

ただ少し前まではその必要なものが届かなくても私たちは不自由しないと思っていたのも事実です。それでは地域は死ぬことはありませんでしたから。川は必要のないものを流すものと思っていたからです。

私は皆さんが調査をしている間、川や川辺に落ちていたゴミを拾いました。ジュースやビールの缶、畑の肥料を入れた袋、工事現場などのブルーシート、ビン、タイヤやビデオデッキなんていうのもありました。

伏木橋に流れ込む用水路周辺の石には洗濯石鹸や油がこびり付いていて臭かったです。素手で作業をしていた私はとてもいやな気持ちになりました。

今度、ひうがに買物に行ったときはぜひ伏木橋から田草川をのぞいてみてください。

川は畑の間を縫って流れます。畑にまかれた肥料や消毒も土に染みて伏流水として川に流れ込みます。もちろんこれが川に害を与えているとは言い切れませんが、皆さんと調査した川の水質調査で流れ込んでいるということはわかります。

川には皆さんが実際に捕ったようにアブラハヤやアユなどの魚やトビケラやヒルなど水棲生物や川辺に生える草花や木が生活をしています。

今回の田草川の調査では水質→汚染がある、水底→汚い、魚→種類がすくなく、水の汚いところに住む魚がいる、水棲生物→汚い川にいる生物が多い、植物→川辺というより野原の草が多い、外来種が多い。そんなことがわかりました。

これは健康診断で“健康ではない”と判断されたことと同じです。

重川ではきれいな川にいるアユが捕れましたが魚の先生の大浜さんが「こんな汚くちゃいやだ」とアユが言ってると言ってました。そして本当はこのアユは釣りをするために人間が放したアユだということもわかりました。自然にいたアユではありませんでした。

そんな川でしたが歩いてみていかがでしたか?楽しかったでしょう。泳いでもみたいと思ったでしょう。今のままでは泳げません。まずゴミで足を切ったり危険です。また川の水ももし飲んでしまったら体によくありません。そして川には降りていかれる場所がほとんどありません。川で遊ぶルールも決めないといけないですね。

でももし川に自由に入れればきっと楽しいと思います。それは皆さんが一番わかっていると思います。

私たちは皆さんと去年と今回一緒に調査をしました。そしてその結果がでました。川は汚れている、健康ではないということです。

少しだけ原因を考えてみてください。調査結果見てこの川をどうして行きたいも考えてみてください。そしてこの川で自由に遊べるようになる方法を考えてみてください。

この川を活用してもっともっと甲州市を楽しくする方法がいっぱいあります。皆さんの力を借りればお金をかけずに実現できます。今度会ったときはそんな話もしましょう。

最後にひとつ私が皆さんに調べてほしいことがあります。臭くて泡だっていたドブ川が人々が集まり子供が遊べる川になった川のことです。横浜の和泉川です。お父さんやお母さんの力も借りて調べて見てください。

田草川調査隊
高安 一




サマーチャレンジ2010〜〈環境保全活動〉

環境保全調査「川ある〜き」参加者募集!

さかなとりをしましょう!夏休みの自由研究をしましょう!
ついでに、水はきれいかな?調べてみましょう!


まちづくりの有志の方々が河川の水質調査しているよ〜
合併前から、河川を、定期的に調査する活動が続いています。その調査では、どんな魚がいるか、どんな虫がいるか、川の中や土手にはどんな植物が生育しているか、化学的な調査もしています。

調査結果では、カワニナという、蛍のえさになる貝も見つかったりもしています。地域に流れる身近な川を、子供たちが遊べるようなきれいな川にしたい!きっと、そんな思いでつづいている活動です。

その活動はコチラ
ちなみに昨年の様子はコチラ

環境調査『川ある〜き』最高!
そこで、夏休みの企画として、わたしたちが住んでいる地域の川に、どんな魚がいるか、どんな虫がいるか、川の中や土手にはどんな植物が生育しているか、あらためて考えるため川にたわむれながら調査してみませんか?

夏休みなので、子供たちにできるだけ参加してほしいと思っています。もちろんおとなも大歓迎です。(全身ずぶぬれ....)



とき 7月29日(木)AM8:30〜PM3:30
集合場所 奥野田小学校校庭 AM8:30
持ち物 長靴、麦わら帽子、タオル、水筒、バケツ、網(昆虫、魚)長袖のシャツ、虫よけスプレー、ビニール袋、軍手、着替え、図鑑など・・・
参加料 保険料として1人500円(当日に集金致します)
注意 参加対象は小学校4年生以上
■ 雨天の場合も行います。(雨が激しい場合は川のお話会を行います)

参加申し込みこちらをダウンロード⇒申込書に記入⇒7/23(金)までに都市整備課(TEL32−5072・FAX32−5079)までファックスにて申し込んで下さい。かつぬま朝市の紹介と告げていただければ電話でも受け付けてくれるはずです。

※実施担当課 政策秘書課、環境政策課、建設課、農業土木課、生涯学習課、都市整備課
※協力 かつぬま朝市会・山梨大学・県河川課・県水産技術センター・峡東漁業組合・川歩き調べ隊ほか