世界で一番フレッシュな100%ブドウジュース
誕生秘話(その3)
収穫されたぶどうは簡単に剪定をして朝市会の甘利氏の冷蔵庫(果物を保冷できる大型のもの)にぶちこんだ。

剪定をしながら一粒口に入れるとビックリ!すごく甘い。今年は冷夏で酸味が強い中、これはものすごく甘い。菱山地区の底力だ。

色々あって結局、小澤氏のピオーネ(出荷をしないで朝市に提供)とこのデラウエアーでぶどうジュースを作ることとなった。

一般的にはぶどうジュースはぶどうを煮込んで作ると聞いていたので、試しにやってみた。なべに実を外したぶどうを入れて煮込むだけ、水も砂糖もなにも加えない。

こげないのかな?と思いながらなべを見つめていると甘酸っぱい匂いが立ち上がってきた。やがて水分が染み出しほぼぶどうが隠れるくらいの量になった。

しばらく煮込みザルでこすと大きめのコップ一杯のジュースができた。飲んでみるとしっかりした甘さの中に酸味がしっかり。うまい!

でも待てよ、1kgぶどうから約300mlのジュース?ん?まともに仕入れてりゃ、こりゃとんでもなく高いジュースになる。おまけに30kgほどのぶどうを煮込んでいたら一日かかっちゃう。朝市の準備でそんな暇ねーぞ。

どーする?ボツか?でもチラシで大宣伝してるし・・・困り果ててVINEYARD 1040さんに相談すると奥様が「この前テレビでぶどうをそのまま、にんにくを搾るようなおおきなハンドジューサーで搾ってたわ」

そういえば早朝のテレビショッピングで見たことがある。さっそくインターネットで検索すると出てきた。試しに近所のホームセンターに行くと置いてあったのでさっそく買ってきた。

そして再びVINEYARD 1040さんにお邪魔して実験開始。小さめのデラウエアーなら一房。ピオーネなら10粒が一回に搾れる量。けっこう握力がいる。約100mlほど出来た。飲んでみる。「・・・・おっ、おーいしい」まさしく100%天然ぶどうジュース。煮込んだものより全然香りがいい。これならいける!

さっそく発案者のVINEYARD 1040さんと搾る圧力による味の変化のチェック。糖度計を持ち出して本格的な検証。多少強くしぼったほうがより深い味わいになることを確認。

しかしここでお約束の問題発生。搾り出す穴に実が詰まってしまう。一回ずつ水で洗わなけりゃならないので連続でやるには難しい。仮に洗うとしても見た目が悪い。

朝市開催まであとわずか。再び苦悩の日々が・・・まだまだつづく

平成15年9月
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