男の手
朝市の前々日金曜日夜、小澤氏とチラシ配り。途中竹串が足りないことに気付き、その足で買物へ。

主にシイタケを刺して焼くための竹串。何種類かある竹串の15センチほどのやつを手にとって「こんなもんだね」と小澤氏を見ると首を立てにふらない。じゃもうちょっと長めで18センチのやつにすると。「いやあ・・」という顔。そんじゃ何かい?と20センチのを手に取ると小澤氏が始めて笑った。

こんなの長すぎない?というと、小澤氏。「焼くから長いほうがいい」「それに・・・」それに何なの?「この前さ、短めの串で焼いていたらさ、俺の手を見て『おじさんはすごい手をしてるね』って言われたからさあ」

つまり小澤氏が「まさしく男の手」でシイタケを焼いて、お客さんに手渡そうとしたら、そのたくましいガサガサの指先を見てその一言らしい。そんなこと気にしそうもない小澤氏が珍しく気にしてた。だから長めの串を使いお客さんの目を小澤さんの男の手(指)ではなくシイタケに集中させるという魂胆だ。

かつて酒の席で、とても尊敬できそうもない仕事嫌いで酒飲みで嘘つきで女たらしで短気なオヤジが当時は好青年の私にむかって「男はこういう手をしてなきゃだめだ!」とごっついガサガサの手を見せた。「なに言ってんだこのオヤジ。手は別にしてアンタみたいになりたくなーいよーだ」って思った。

もちろん小澤氏の手もあのオヤジと同じでごっつくてガサガサではあるが、こちらは本当の男の手をしている。

自信をお持ち下さいませ。それとも彼女でも出来たか?小澤氏。

平成18年3月
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