かつぬま生まれ、かつぬま育ちの川 



by かつぬま「まちづくりプロジェクト」佐藤さんリーダー 20040626(sat)蒸し暑い日
参加者25名
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「まちづくりプロジェクト」では、昨年12月、鴨居寺橋からさかのぼって日休まで、川歩きをし、田草川を調べてみました。意外に汚れているところもありましたが、上流の方では、トンボの幼虫、ヤゴなども発見。私たちが、私たちの地域を流れる川に、あまりに無関心で来たことに気づきました。そこで、この調査を継続して行おうということになり、もっと大勢の人に参加してもらおう!ということになったわけです。



 川の中に、どんな魚がいるか、どんな虫がいるか、川の中や土手にはどんな植物が生育しているか、専門家とともに調べます。植物や、生き物の種類によって、川がきれいか汚れているかも分かるのです。また、パックテストなどで、CODや亜硝酸性窒素、リン酸、アンモニウムイオンなど、化学的に川の水質について調べたりします。
 当日は、山梨大学の北村教授、風間助教授を始め、大学や県の水産試験場などの専門家にもボランティアで来て頂き、一緒に歩きます。

ところで・・・
 最初は、町から委嘱されて、勝沼の景観や環境を考え、「都市計画マスタープラン」を考えるために集まった人たち。任期の2年が終わって、今度は自主的に、町民としてできること、何か行動することを考えています。ただいま、新メンバーをつのっています。そしてこの田草川調査隊が初めての自主的活動です。

報告書はコチラから
朝の会
リーダーの佐藤さん
三澤会長は残念ながら朝の会のみ出席 いつも元気な北村先生
水生動物専門家の岩田先生 山梨県の建設部の皆さん 植生の専門家の御園生先生(左)
北村研究室の皆さん こちら役場関係 もと事務局大村さんとその息子「じゅんぺい」いい味をだしてました
佐藤さんの教え子高校生の辻さんと坂本さん こちらも教え子の湯田さん 本日の予定です
4班に分かれる
水質(風間先生・山梨大学)
水生昆虫(岩田先生・山梨大学)
植生(御園生先生・山梨大学)
魚類(加地さん・県水産センター)
少し遅れてお魚の専門家、県水産センターの加地さん、投網の名手
第1調査ポイント 重川合流部
  
第2調査ポイント 田草川橋付近
第3調査ポイント 伏木橋付近
第4調査ポイント 日休橋付近
水質調査グループ(風間さん)

正式報告書はコチラコチラ
透視度調査
水質調査
○各チェックポイントではその近辺に流れ込んでいる支流や用水路(せぎ)の水質も調査した。
■COD検査(有機物がどれだけ入っているかで水の汚れ具合を指標するもの)
本線の川では3−4の数値であったが流入する用水路からは6−8というかなり悪い数値が出た。またリンやアンモニアの数値も高い。これは生活系の排水がかなり流れ込んでいることが考えられる。
■伏木橋上流では硝酸性チッソとリンの数値が高かった。これは降雨のあとということもあり、畑の肥料がたくさん流れ込んでいるものと思われる
■下流から上流にかけて電気電溶度が高くなる。これはぶどうの丘の温泉排水が流れ込んでいるものと考えられる
調査を終えて・・

まず言えることは「田草川は汚染されている」ということ。その原因として生活系の排水が流れ込んでいること、畑に肥料が流れ込んでいることなどが考えられる
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魚類グループ(加地さん)

正式報告書はコチラ
これナマズです
○重川合流部:アブラハヤ、オイカワ、ナマズ、フナ、オタマジャクシやシマドジョウ
○田草川橋周辺:アブラハヤ、オイカワ、ウグイ、シマドジョウ
○伏木橋周辺:アブラハヤのみ
○日休橋周辺:アブラハヤ、サワガニ


淡水魚の図鑑はコチラ
神奈川県水産総合研究所内水面試験場山梨県立富士湧水の里水族館
植生グループ(御園生さん)

正式報告書はコチラ
○田草川に生えている植物は一部(クレソンなど)をのぞき、水辺の植物というよりも野原の植物である。


植物の図鑑はコチラ 素人植物図鑑 (ココの道端の花をクリック)
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水生昆虫(岩田さん)
流量調査
流量調査でメモを取る湯田君
水生昆虫採取
○ほぼ前回と同じ結果が出た。汚い川に生息する。ユリミミズやイトミミズやコカゲロウやユスリカの幼虫などの生息がほぼ全域で確認された。

*正式な報告は後ほど
終わりの会
各グループの専門家の皆さんから簡単な報告がありました。
ごくろうさまでした。
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スナップ
大勢が川に入って大騒ぎ。何事が始まったのか見守るご近所さん 下では大の大人がこのとおり 生活排水がダイレクトに田草川に・・・・
ロープを伝って降りるジュンペイ君 午後、調査に加わった高校生のMさんとTさん 事務局の田口さんは植生グループ
捕獲した魚をプレゼントされたジュンペイ君とその父 うまそうだなあ ロープと鎌は必需品
○缶からやビン、ハウスのビニールやベニア板や自転車までなんでもござれの田草川
用水路から川に落下する水 よく見ると泡がいっぱい 子安橋では水質検査のみ実施
馬場さん(右)は物知り

報告書
 (ココをクリックする前に下の図鑑をクリック!)
図鑑 神奈川県水産総合研究所内水面試験場山梨県立富士湧水の里水族館
植生 (ココをクリックする前に下の図鑑をクリック!)
図鑑 素人植物図鑑
水質 水質(前回200312と比べて)

佐藤隊長メモ

■田草川が思ったよりずっと汚いのにショックを受けました。場所によっては、水そのも
のが臭く、CODなどの値もかなり悪いこと,し尿から来るアンモニウムイオンの値も高
く、生息する水生生物も、「汚い水」の指標生物であるヒル、イトミミズ、ユスリカの幼
虫など、本当に気持ちの悪いものでした。

こんな川では、子ども達が入って遊ぶことなどとても考えられないと思いました。

■果樹栽培のための肥料の影響、それにも増して生活廃水が川に直接流れ込んでいること
が主な原因と考えられますが,勝沼生まれ,勝沼育ちの田草川は、本来、私たちの最も身近な川、子どもと一緒に入って遊べる川になれば、どんなに素敵なことかと思います。

■この調査に参加して、「自分の目で見る」「自分の手で、川の魚をとる」事の大切さを
思いました。つまり、私たちは、毎日川の横の道を車で通るけれども、実際に入ったこと
などなくて、自分で川に入ってみると、いろんなことがわかってきます。

■川の姿を知って、自然というものを知って,この川を大切にしたいという思いが湧いてくる。この川がこんなにも汚れていることを目と鼻と頭で知って、何とかしなくちゃという思いが湧いてくる。「かつぬま」を知ることによって、このまちの景観や文化を守らなければという気持ちが湧いてくるのと同じだと思いました。

■まだ参加者は少ないのですが,この調査を継続して行って、大勢の人がかかわってくれるようになれば、川の再生が可能になるのではと思います。

■はじめの一歩を踏み出したばかりの私たちの活動ですが,頑張ってやっていこうと思っています。子ども達に勝沼のゆたかな景観と豊かな自然を手渡してあげるのが、かつぬまの大人の責任だと思うのです。

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