逆取材敢行
フリーライターの山田さん
その2
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その山田さんを見つけて「ようこそ」と挨拶を交わしたものの朝市の準備で山田さんを野放しに。そしてそのまま朝市開催時間に。 山田さんは各出店者をまわって私も駐車場の係をやりながらお得意さんに挨拶をしてるのでニアミスばかり。結局朝市のときに話を出来たのは数分ほど。 われらがかつぬま朝市まだ未完成な部分が多くておまけに素人集団の寄せ集めなので日本全国を取材で飛び回る山田さんの鶴の頭には「こうやったらいい。ああやれば面白くなる」がいっぱい思い浮かぶみたいで・・・ 「ウエブマスターさんあそこで出店している野菜とあそこの石材屋さんの漬物石で漬物漬けて売ったら面白いっすよ」とか「朝市オリジナルトートバックを買ってくれたらそのバックに野菜の詰め放題とかどうですか」 そうなんですよね・・私たちもやりたいんだけど何しろ会長の私自身駐車場係をやっている位で手が足りなくって・・・まあそれだけ可能性を秘めているということで・・・・ 前日の大雨に祟られてお客さんの出は昨年の三分の二ほどで、ちょっとはいいところを見せようかと思ったんだけどすっかり滑ってしまった。 無事朝市終了!山田さんには後片付けのフルコースまでお手伝いいただいちゃった。 朝市をより知ってもらうためには勝沼全体を見てもらいたい、と思い。会計処理を全て後回しにして町内を案内することにした。 車中(かな?その前だったかな?まあいいや)山田さんは、私の「ただやりたい人が集まって楽しんでいるだけですよ」的な発言に、少しだけ腑に落ちない顔をして 「なんで勝沼の人たちはこういうことに積極的なんですか。それとも・・もともとこういう人たちがいっぱいいるところなんですか?」 いや決してそうではない。農産物にしたって皆さん観光ぶどう園があるのでこういった直接販売は最近でこそ無人販売所が増えてきたものの一般の農家が軒先でぶどうを売る光景は見られなかったし ましてや野菜の直売なんて朝市会のメンバーのトマト屋さんぐらいで。他の人はとれた野菜を自分のところで食べて余りはご近所に配っておしまいだった。 朝市でいろいろとパフォーマンスを披露してくれている人たちだって。この朝市に来てみてふと思いついた「こんなことやったら面白い」ってことを少しずつ実践してきたのであって最初から湯水のごとく沸いてきたわけじゃない。 その影では総売上が300円だなんて店もあったり一度の出店でこりごりしてしまったお店もいっぱいあるし だから山田さんが言うように決して勝沼は「元気で地域づくりに積極的な人たちがいっぱいいるところ」ではなくって、あえて言わせていただければそのまったく逆でして・・・ どうしても「勝沼」というブランドがあるために新しい試みをする必要もなかったし、かといって先人たちが残してきた遺産や伝統を大事に大事に保存したり継承しているとはいえないような・・・ まあ、そういったことが勝沼のいたるところで行われていれば、私きっと朝市なんかおっぱじめてなんかいませんし・・・まあここまで山田さんにはお答えしなかったけど、いずれにしても山田さんのさっきに質問には悲しいかな「ノー」と言わざるを得なかった。 んで、一言多いんだけど。その山田さんのさっきの質問(「なんで勝沼の人たちはこういうことに積極的なんですか。それとも・・もともとこういう人たちがいっぱいいるところなんですか?」)に自信をもって「yes」って答える人がけっこう多いんだよな・・勝沼には。なぜか・・・。 だから山田さんが投げかけてきた質問こそ正しく私がこの地域に望むことであって主に農産物は扱っているものの・・・求めているものは単なる地域づくり、楽しく集える場づくりなんだ・・・ってことなんだけど まあもちろん最初は勝沼の野菜は立派だとか安心安全とか無農薬とか減農薬とか有機栽培なんてことを勝沼の中心で叫んでみようかと思ったけど。所詮勝沼はぶどうと桃とワインの町なんで他の地域の野菜づくりにくらべたら・・かなり見劣りするし ただ果樹栽培だけに頼っている勝沼じゃなくって唯一地場の消費が見込める通年通した野菜作りをやってもらいたいなあ、とは思うけど、そういう事を言うと「勝沼の土は野菜作りには合わない」で終わっちゃうし・・・。 というわけでこのかつぬま朝市はなんでもありのごった煮でして・・・。勝沼にはぶどうとワインという日本一があるもんで、何も野菜で日本一になる必要もないし、そしてその野菜をつくるんでも自分で作った野菜を自分で売ることによる生きがいづくりといったことを目的としたほうがより相応かと。 だからあえて野菜の質はうたってないし。 なんだ私。逆取材って言っておきながら自分たちのことしか書いてないじゃん・・ごめんなんさい その3へ |