逆取材敢行

フリーライターの山田さん

その3

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それにしても山田さん、人がいいというか断れない性格なのか各出店者を取材をしながら勧められる試食を全部平らげて。オマケに赤ワインも紙コップになみなみ注がれて・・・そいつもやっつけちまったし。

んでその後「勝沼=ぶどう=ワイン」を思いしらせたくって連れて行った”聖地ぶどうの丘”の地下のワインカーブでも私や係員のお勧めする全てのワインを見事に飲み干しちゃって。この人きっと酒豪です。でもうれしいなあこれだけ飲みっぷりがいいと。

ワインのことも知識があってさすが全国を歩いているだけのことはある。その後お連れしちゃった勝沼の老舗のワイナリーでも酔っ払ったそぶりは見せずしっかり勝沼の現状を取材してました。

すでに時間は4時をすぎ山梨市駅へ送って行く途中。車の中で最後の取材を受けた。朝市を終わらせ疲れていたのだけど山田さんの質問が何故か心地よかった。質問に答えながら自分自身を再確認しているというか・・・うまくは言えないけど上辺ではなくもっと奥深くにある「精神というか信念というか」そういったものを自分で確認しながら答えている。

私の答えの焦点がブレると「それはこう言う事ですか」と私の言葉の真意を正確に掴もうとさらに突っ込んだ質問が来る。

***突然余談ですが・・・どうも最近、人の話ばっかり聞く機会が多くてめげることが多かった。それもこっちが聞きたくて聞いている話じゃなくって。この前なんか・・・おーい話を聞かせてくれ!って呼び止められて話をし始めたけど私が意見をいったのはほんの数秒であとはその人が30分ほど喋りまくってタイムアウト。けっこう勝沼のお偉いさんには多いんだよね。この手の人が。自分が喋りまくるんじゃ、最初から俺の話を聞いてくれって言ってくれればいいのに・・・って、まあいいやそんなことは ***

駅に着いたんだけど帰りの電車に乗り遅れそうになるくらい駐車場で話し込んだ。特急に乗り込む前に帽子をとって私に向かって深々と礼をする山田さんであった。


翌日私のメールボックスに『感謝』と題したメールが・・・


山田です。

おいしいワインの試飲が呼び水になったのか、途中で道草を食ってしまい
いま家に着きました。

今日は、本当に、ありがとうございました。
皆様方にも、何卒よろしくお伝えくださいませ。

どうやら車の中に傘を忘れたようです。
私だと思って、どうか使ってやってください。



いまだにその傘は使っていない。

終わり